いよいよ、来月から住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく住宅宿泊事業届出書の申請が開始されます。これにより届け出のない民泊はAirbnbなどのサイトに掲載することができず、これまでグレーだった闇民泊が一気に排除されていくことが予想されます。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

闇民泊は完全淘汰!違法民泊物件の仲介等の防止に向けた措置について

すでに民泊を運営しているホストが引き続き継続する、もしくはこれから新しく民泊を始めるにはこの申請を届け出ることが必要です。しかし、まだ意外と「どんな書類をどのように準備し、どこに提出すればいいのか」を知らない方もいるのではないでしょうか。そんな方のために今回は、どこよりもわかりやすい住宅宿泊事業届出書の提出方法をご紹介します。

ステップ1 住宅宿泊事業届出書を手に入れる

まずは、届出書を手に入れます。こちらの15ページ目からが届出書となっているので、ダウンロードしてください。
これは官公庁が掲載している住宅宿泊事業法施行規則で、届出書の他に、一度届け出た内容を訂正するための届出事項変更届出書、民泊の運営を修了するために必要な廃業等届出書などがそろっています。

ステップ2 住宅宿泊事業届出書にホスト情報を記入する

用紙を準備したら、住宅宿泊事業届出書に記入していきましょう。「※」マークがついている欄は記入不要です。

第一面

◎ 届出者情報
年月日:書類の記入日
商号又は名称:法人の場合は商号または名称を記入、個人の場合はあれば記入し、ない場合は空欄
氏名:届出人の氏名
電話番号:届出人の電話番号
ファクシミリ番号:届出人のファックス番号、ない場合は空欄

法人・個人の別:法人は1と記入、個人は2と記入

◎ 商号、名称又は氏名、住所および連絡先
法人番号:法人として届け出る場合は記入
フリガナ:商号、名称又は氏名のフリガナ
商号、名称又は氏名:法人の場合は商号または名称を記入、個人の場合はあれば記入、ない場合は氏名を記入
郵便番号:法人であれば事務所、個人であれば自宅の郵便番号
住所:法人であれば事務所、個人であれば自宅の住所
電話番号又は電子メールアドレス:電話番号かメールアドレスのいずれか

◎ 代表者又は個人に関する事項
フリガナ:氏名のフリガナ
氏名:氏名を記入
生年月日:「-」の左側は和暦を表すので、「平成:H、昭和:S、大正:T」のいずれかを記入
性別:該当する方にチェック

第二面


第二面の書類は、未成年者のみ記入が必要です。成人の場合は飛ばしましょう。

◎ 法定代理人に関する事項
フリガナ:法定代理人の商号、名称又は氏名のフリガナ
商号、名称又は氏名:法廷代理人が法人の場合は、商号または名称を記入。個人の場合はあれば記入、なければ氏名を記入
郵便番号:法定代理人の郵便番号
住所:法定代理人の住所
生年月日:法定代理人の生年月日、「-」の左側は和暦を表すので、「平成:H、昭和:S、大正:T」のいずれかを記入
性別:法定代理人の該当する方にチェック

◎ 法定代理人の代表者に関する事項(法人である場合)
こちらは法定代理人が個人であれば、重複するため記入は不要です。法人の場合は、上記を参考に記入してください。

◎ 法定代理人の役員に関する事項(法人である場合)
こちらも法定代理人が個人であれば、重複するため記入は不要です。法人の場合は、上記を参考に記入してください。

第三面


第二面の書類は、法人のみ記入が必要です。個人の場合は飛ばしましょう。足りない場合はもう一枚用意してください。

◎ 役員に関する事項(法人である場合)
フリガナ:役員の氏名のフリガナ
氏名:役員の氏名を記入
生年月日:「-」の左側は和暦を表すので、「平成:H、昭和:S、大正:T」のいずれかを記入
性別:該当する方にチェック

ステップ3 住宅宿泊事業届出書に物件情報を記入する

第四面


第四面は、民泊をする物件についての情報を記入します。

◎ 住宅宿泊管理業に関する事項(住宅宿泊管理業者である場合)
登録年月日:住宅宿泊管理業者の登録年月日
登録番号:住宅宿泊管理業者の登録番号

この欄を記入するかどうかは、ホストによって異なります。こちらの記事を合わせてご覧いただきながらご確認ください。
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民泊新法施行後は、民泊に関わる人が住宅宿泊事業者、住宅宿泊管理業者、住宅宿泊仲介業者の3つに分かれます。住宅宿泊管理業者とは名前の通り物件を管理する人を指し、ここではこの業者について質問されています。

もしもあなたが、

  • 自宅の一室を民泊として利用する
  • 物件の居室が5部屋以下
  • 人を宿泊させている間、2時間以上物件から離れない

以上の条件に該当する場合、あなたが住宅宿泊管理業者であるとみなされるため、別途登録をしてそこで取得した情報を記入してください。この3つに該当しない場合は必ず業者と契約し、ここは空欄のままで大丈夫です。

◎ 住宅に関する事項
郵便番号:物件の郵便番号
所在地:物件の所在地
不動産番号:登記簿に記載された13桁の番号 ※届出時に登記簿の添付が必須
第二条各号に掲げる家屋の別:該当する場合はチェック
住宅の建て方:該当するものにチェック
住宅の規模:居室(居間などゲストだけが利用する部屋)、宿泊室(ゲストが就寝する部屋)、宿泊者の使用に供する部分(宿泊室以外でゲストが共用する部屋)の広さを算出し、足したものを合計に記入

第二条各号に掲げる家屋の別では、実際に誰かが物件で生活している場合は一番左に、民泊中に入居者を募集している場合は真ん中に、別荘や出張用など年に1回以上使われている場合は一番右が該当します。

住宅の建て方については、一つの建物で複数の住戸があり共用部分のないタイプは長屋に、いわゆるアパートなどの廊下や階段のみ共用するタイプは共同住宅、複数の住戸で複数の台所や浴室を共用するタイプは寄宿舎にチェックしてください。

◎ 営業所または事務所に関する事項(営業所または事務所を設ける場合)
営業所または事務所の名称:いずれかの名称
郵便番号:営業所または事務所の郵便番号
所在地:営業所または事務所の住所
電話番号:営業所または事務所の電話番号

民泊として用意した物件を、営業所または事務所として利用する場合は記入が必要です。該当しなければ、空欄にします。

第五面


◎ 住宅宿泊管理業務の委託に関する事項
フリガナ:委託業者の商号、名称又は氏名のフリガナ
商号、名称又は氏名:委託業者の商号、名称又は氏名
登録年月日:委託業者の登録年月日
登録番号:委託業者の登録番号
管理受託契約の内容:清掃業務など、委託業者との契約内容

第四面で住宅宿泊管理業者についての情報を記入しました。もしホストがこれに該当しないのであれば、業者と契約して管理をお願いする必要があります。ここにはその業者の情報を記入しましょう。

◎ その他の事項
こちらの質問は、当てはまるものにチェックをしてください。どのような場合に該当するのか、一つずつ解説していきます。

住宅に人を宿泊させる間、不在(法第11条第1項第2号の国土交通省令・厚生労働省令で定めるものを除く。)とならない
ホストの生活する物件にゲストを宿泊させるタイプはチェック

貸借人に該当する
賃貸物件であればチェック
賃貸人が住宅宿泊事業の用に供することを目的とした賃借物の転貸を承諾している
物件のオーナーに民泊運営することを伝えチェック
貸借人に該当しない
自己所有の物件ならチェック

転借人に該当する
賃借人からさらに借りている転借人の場合はチェック
賃貸人及び転貸人が住宅宿泊事業の用に供することを目的とした転借物の転貸を承諾している
物件のオーナーと賃貸人に民泊運営することを伝えチェック
転借人に該当しない
転借していないならチェック

住宅がある建物が、二以上の区分所有者が存する建物で人の居住の用に供する専有部分のあるものに該当する
アパートやマンションならチェック
規約に住宅宿泊事業を営むことを禁止する旨の定めがない(当該規約に住宅宿泊事業についての定めがない場合は、管理組合に届出住宅において住宅宿泊事業を営むことを禁止する意思がない旨を含む。)
→アパートやマンションなら、建物の規約で民泊が禁止されていないことを確認してチェック
住宅がある建物が、二以上の区分所有者が存する建物で人の居住の用に供する専有部分のあるものに該当しない
一戸建てならチェック

ステップ4 住宅宿泊事業届出書以外の届け出を準備

住宅宿泊事業届出書は記入する部分が多く、意外に時間と手間のかかる作業です。また、これは民泊新法に則り運用を行う場合の方法です。運用方法によっては、また別の届けが必要となります。

民泊の運営方法はいくつかありますが、簡易宿所営業とするのも一手です。簡易宿所営業によって通年を通して営業ができるなどメリットもあるのですが、この場合、民泊新法とは異なり、許可をとるための申請が必要です。必要事項を記入し、都道府県に提出しなければなりません。さらに、民泊新法とは違い届出だけではなくその書類を確認し営業許可が降りた時に初めて営業を開始できます。

しかも、簡易宿所営業に関しては自治体の条例によって、フロントの設置義務などの条件が異なることもあるんです。これを見落としていると営業許可を取得できないので、条例を全文しっかり確認する必要があります。簡易宿所営業だけでなく、一つの物件で民泊とマンスリー賃貸の両方を行うハイブリッド運用をするにあたっても、届け出が必要です。

困っている人の写真

こうした作業をホスト一人で行うことは難しく、煩雑であることは明らかです。不可能ではありませんが、準備に時間がとられることは間違いないでしょう。その間、すでに民泊の運用をされている方はゲストとのやり取りなどを行う余裕が減りますし、なにより不備に気が付かず無届・無許可で民泊を運営してしまうと、罰則の対象となります。

そのため、ある程度のコストを払っても代行業者を利用することをおすすめします。こちらの届けに限らずこうした法律や条例が関わる作業は、民泊運営の根本となるところなので、専門としている人・業者を頼ったほうが賢明です。